風呂からあがると、さっきまで巨人が大音量でプロ野球を見ていた居間が真っ暗になっている。
……?
目を凝らすと巨人が放心状態で鎮座している。ドン引きしながら、
「あれ、どうした?」
恐る恐る聞いてみると、
「誰とも話したくないのぉ」
~はあ?!
どうやら“読売ジャイアンツが負けて放心状態になっているオレ”を演出しているのでした。
~こりゃダメだ
暫く相手にしないで片ずけなどしていると、寂しくなった巨人は、
「菅野の悪夢再来で嫌な予感はしてたんだよ。あ~あ。せっかく田口君が丁寧にいいピッチングしたのに。決して調子は悪くないのに…云々」
野球というスポーツのデリケートさと奥行の深さについて熱く語る巨人。
その後、泥酔した巨人はお決まりの暴言タイムに突入し、早く別れてくれだの、車を処分しろだの私をしつこく責め立てるのでした。
連日のプールと毎夜の暴言タイムで寝不足の私は今日も思考停止状態です。