『犬は吠えるがキャラバンは進む』は、 たしか1993年頃の小沢健二のアルバムだ。
やる気と希望に満ちた新人であるはずのウン10年前、こっぴどくふられてしまった私は、しょぼくれてこのアルバムを取り憑かれたように聞いていた。
本当は『犬は吠えるがキャラバンは進む』というのは、中東やインド地域のことわざなのだそうだ。ちょっと前、北朝鮮の役人が言っていたよね。
「犬が吠えたところで影響力はなく、大きな集団を止めることはできない、キャラバンの旅を続ける。」
「脇からの批判・中傷する人々のことは気にせずに、自信を持って自分の道を歩め」
「言いたい奴には言わせておけ」
こんな意味で使わるようだ。
ただ、私はこのことわざを20年以上自分のいいように違って解釈をしていた。
「 自分がどれだけ辛くてやりきれない思いに囚われようが、そんな事とはおかまいなしに地球は回り続ける。なにも変わらず朝日は上る」
というように。
自分寄りにそう解釈したのは、アルバムの中の、『 向日葵はゆれるまま』という曲の歌詞が影響している。
『 向日葵はゆれるまま』
作詞/作曲 小沢健二
もし君が僕の心の奥に
2度とは消えないほど
深くきずをつけても
海の底照らす太陽の光
静かにほどけるまま
向日葵はゆれるまま
変わりはしないよ
Who thank you
どんな状況であろうと、何を思おうと、海の底を照らす太陽の光は静かにほどけ、向日葵はゆれるまま、変わりはしない。
この世界観が、この達観が、なんとも心地良く懐に入ってはきませんでしょうか?
このアルバムの世界観に今まで何度元気を貰ったことか。
やっぱり、 歌っていいやね。
歌って、素晴らしいやね。
- アーティスト: 小沢健二
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1993/09/29
- メディア: CD
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【 追記 】
高っ!と思い調べたらこのアルバムはもう廃盤だそうです、なんと残念な…。
今はこちらに代わり、同じ曲が聴けるそうです。