先週の事だ。
「あー、学校行きたくない!」
「宿題なんかやる気がしない!」
と言って、だらだらとYouTubeを見続ける三男。
私も、学校での様子を聞いて、宥めて透かして怒って、あきらめて…とうとう先週は、3日連続宿題をボイコットしたのだった。
しかも、だ。先生から電話があり、なんと、授業中の課題などもボイコットしているというからビックリだ。こーれは参った。本格的に拗らせてる。
先生は涙混じりの声で、
「全く指導が出来ない状態が続いて困っているんです。理由を聞いたら、先生の事が嫌い!とキッパリ言うんです。じゃあ、私のどういうところが嫌いなのかと聞いても、理由は頑として言わないんです。お母さん、何でもいいんです。何か思いあたる節はありませんか?」
言葉に詰まってしまった。先生とか保護者とかいう前に、人として、本人を前にしてアンタのここが嫌いなんだ(嫌いなんだそうです)と言ってのける神経を私は持ち合わせていない。
三男から話は聞いていた。先生は大したことないことで大騒ぎして、すうぐ怒って、泣くまで絶対に許さない所がキライで、女子だって先生の見てないところで悪いことしてんのに、男子ばっかり怒るところがキライで、極めつけは社会科見学のバスの席順を勝手に決められたところがキライとのことだ。
一応、話は聞いた。でも三男が大したことないことだと思っている、その学校での決め事やルールを守るということは、実は大事な事で、小さな決め事を守れないような人間は、誰からも信用してもらえないんだぞ。自分の悪いところは棚に上げて、先生の怒り方が悪いといって逆ギレするのはカッコ悪いだろ。先生に文句を言うならば、やる事やってからだって言う話をしたら、やる事をやったら、反抗していいんだよねと、微妙なラインで納得したようだった。
確かに、他のお母さんによると、先生に怒られすぎて、そんなにウチの子が悪いというなら、他のお子さんに迷惑でしょうからもう学校へは行かせません!とキレたお母さんが1人。先生が嫌だと言う理由で不登校がちになっている子どもが2人いるとの話もあるので、先生の指導の仕方に少し強引な所があるのかもしれないし、先生は可愛らしい顔をして、実はねちっこい性格なのかもしれない。
ただ、今の時点で、それを盾に先生を責めるのはフェアではない。先生だって理由があって怒ったのだから。親だって自分の子どもの悪いところは棚にあけて、先生の指導にあれこれ文句ををつけるべきじゃない。
先生との電話では結局、
「ひとまず家で学校のルールを守れるように話し合ってみます。頑固で私が何か言って言う事を聞くような子じゃないので、先生もあんまり気になさらず、少し放っておいて様子をみませんかね…」
と言って話を切り上げたのだった。
ところが、昨日、今日と三男は憑き物が落ちたように、すました顔をしてさっさと宿題を終わらせ、鼻歌交じりに明日の用意をしている。これは極めて珍しい現象だ。
先の三連休に宿題忘れのペナルティー付きの漢字をノートに10ページ書ききり、妙な達成感を感じたのか、今、5~6人の男子としきりに通っている林の秘密基地(っていっても他人の私有地なんだけど💦)での遊びが楽しくて満足したのか、とにかく気分に変化があったようだ。
先生のことはもういいのかと聞いてみたら、
「先生とはキョリをおくことにしたから。」
サラッと言ってのける。
キ、キ、キ、キョリ?距離を置く?なんとまあ、私が苦難の末に四十数余年かけて体得した人間関係の極意をいとも軽々しく…
いったい、あの騒ぎは何だったのだろう。
結局、小5の反抗なんて中学生に比べたらかわいいものなのかと思う反面、いやいや楽観は禁物。もう少ししたら先生に学校での様子を聞いてみなければと思う。
中学生…。上の二人。明日は期末テストの2日目だというのに…。
「ああ、終わった」「やべえ」「やべえ」と言いあいながら机に向かっている。
何がやべえだ。だっから、ゲームは封印しろと言ったのに、とはらわたが煮えくり返るが、ケンカになるのでグッと堪える。
そんな言葉を聞かされるこちらの方が、更年期症状が悪化しそうでよっぽどやべえのだ。